問題

以下は、日本郵便の不適切な点呼の原因・問題として指摘された第一線の実態に関する記述であるが、誤りはどれか。*正解はひとつです。

#1 点呼を実施していないにもかかわらず点呼記録簿は作成しておくという行為が行われていた。

#2 点呼記録簿等の確認に加え、実際に現場で点呼が適正に行われているかのモニタリングは行われていなかった。

#3 “勤務中に飲酒をするはずがないという認識”あるいは“そもそも飲酒しない社員にアルコール検査は不要”という認識を改めるための取組みは行われていなかった。

#4 点呼の実施方法を明らかにするマニュアルは、運用されていない現場が複数あったばかりか、内容の誤ったマニュアルまでがあった。

2025年6月号

以下は、通勤途上のトラブルに関する記述であるが、誤りはどれか。*正解はひとつです。

#1 電車内で立ってスマホを見ていたところ、前に座っていた女性から胸元を盗撮していると叫ばれた。この場合、スマホに盗撮画像がなければ盗撮すなわち犯罪ではないので、現場に駆け付けた警察官に経緯を正確に説明すれば盗撮の疑いをかけられることはない。

#2 電車内で口論になった相手からいきなり殴られた上に罵倒され続けたので殴り返した。これは正当防衛といえるので、たとえ警察官が現場に来ても正確に説明すれば犯人扱いされない。

#3 コンビニの入り口の傘立てに傘を差し入店した。買い物を終え店を出て傘を手に取り歩き始めたところ、後ろから来た別の客に「それは自分の傘だ」と言われたので、すぐに「間違ったこと」に気づき謝罪したが相手は納得しない。このケースでは、窃盗はもちろん犯罪の嫌疑は生じない。

#4 混雑した通勤電車から降車した直後のホーム上でいきなり「この人、痴漢です」と騒がれた。まったく身に覚えがないので、「何かの間違いです。警察を呼んでください」と静かに相手に告げた。

2024年8月号

社員Zの報告)

昨日、帰宅途中の電車内で見ず知らずの乗客とトラブルになり、手を出してしまった。結局、警察署に連れていかれた。警察署で事情聴取を受けたので、正直にトラブルになった経緯を話した。その日の夜に警察署から自宅に帰ることができた。

社員Zから上記の報告を受けたA部長は、社員不祥事として取材を受ける、記事になる、あるいはネットにアップされることなどを意識して社員Zから事情をヒアリングした。このA部長によるヒアリングに関する記述であるが妥当でないものはどれか。*正解はひとつです。

#1 たとえ業務外であったとしても、警察沙汰になるようなトラブルを起こしてはならないことは当然であると指摘し、反省しているかを確認した上でヒアリングを開始した。

#2 社員Zは手錠をかけられてはいないと説明したので、事情聴取に当たって警察官から「言いたくないことは言わなくてもよい」と言われたかを聞いた。

#3 社員Zは指紋やDNAを採取されることはなかったと説明したので、警察署に家族を呼ばれたかを聞いた。

#4 トラブルが起きて警察が来るまでどこにいたか、あるいは警察署に行くまでの経過を聞いた。

2024年6月号

以下は、侮辱罪の嫌疑を受けた言動であるが、実際に処罰されたものはどれか(回答は1つとは限りません)。

#1 SNSの投稿欄に「人間性を疑います。1人のスタッフの話も聞けない社長」などと記載した文章を送信して掲載したもの。

#2 SNSの投稿欄にアルバイト先前で撮影した画像を掲載するとともに,「○○(アルバイト先名)でうまくやっていくコツは,向上心を持たないことと,諦めることと,店長が言うことは聞き流してればいいということだった気がする。♯うちの○○(店長である被害者名)がご迷惑おかけしましたはパワーワードすぎ」などと掲載したもの。

#3 インターネットサイトの被害法人に関する口コミ掲示板に,「詐欺不動産」,「対応が最悪の不動産屋。頭の悪い詐欺師みたいな人。」などと掲載したもの。

#4 被害者に対し,大声で「くそばばあが。死ね。」などと言ったもの。

#5 商業施設掲示板に「○○(被害者名) コノオトコハ ワルイ オトコ デス」などと記載した紙片1枚を貼付したもの。

2024年2月号

以下は、今般法整備された撮影罪と迷惑防止条例違反としての盗撮の違う点または同じ点に関する記述であるが、誤りはどれか。*誤りはふたつあります。

#1 撮影罪も盗撮も現行犯逮捕はできる。しかし、現行犯逮捕ができない状況では、両者ともにあらかじめ用意された逮捕状がなければ逮捕はできない。

#2 撮影罪は実名報道されるおそれが、迷惑防止条例違反よりも大きいといえる。

#3 撮影罪は、勾留(逮捕・留置に引き続く強制的な身柄拘束、最長20日間)される可能性が大きいといえる。

#4 撮影罪も盗撮も未遂であれば、処罰の対象とならない。

2023年10月号

以下の記述で正しいものはどれか。*正解はひとつです。

#1 故人が生前に単独で実行した犯罪の疑いのある言動は、捜査も送致(送付)もされない。

#2 故人が生前に実行した犯罪の疑いがある言動に関して共犯者が生存していれば、故人でも捜査も送致(送付)もされる場合がある。

#3 故人の不祥事を暴露しても、名誉棄損の疑いで犯罪捜査が行われることはない。

#4 性行為について、相手の同意があり、かつ脅迫または暴行という手段がなければ、性犯罪として犯罪捜査の対象となり得ない。

2023年9月号

以下の記述で懲役刑に該当する犯罪を疑われ警察沙汰になるおそれがあるものは、何個あるか。

#1 混雑した電車内で、たまたまカバンを持つ手の甲が女性のお尻に当たったので、そっとその手を動かして女性のお尻から外した。こうした行為は、痴漢として警察沙汰にはならない。

#2 マイナスドライバーをカバンの中に入れて通勤した。

#3 キャンプに使うサバイバルナイフを自家用車のトランクに入れたまま、その自家用車で近所に買い物に出かけた。

#4 大型ショッピングセンターの駐車場内において一方通行の通路を逆走した。

2023年8月号

以下の記述で妥当なものは、何個あるか。

#1 最高裁は、被害者に気付かれないように被害者の車にGPSをセットして、その動向を監視する行為はストーカー規制法違反(見張り行為)に当たらないとした。

#2 かつての交際相手が結婚したことを知り、交際相手であった本人に対してではなくその配偶者に無言電話を反復してかけた。この行為は、基本的にストーカー規制法違反にはならない。

#3 恋愛感情ではなく、単に嫌がらせの目的で無言電話を何度もかければ、ストーカー規制法違反が成立する。

#4 同性間の行為については、基本的にストーカー規制法違反は成立しない。

2023年7月号

以下の記述で誤りはどれか。*正解はひとつです。

#1 公園の花見の場所取りの状況(社員や人物は映っていない)の写真が、第三者によりネット上にアップされ、炎上し株価が低落したケースがある。

#2 ネット上では、事実と異なる“嘘”でも炎上する。事実、ハラスメントにかかる嘘の事実をネットにアップしたところ、その会社に抗議が殺到したケースがある。

#3 街中でナンパ目的で声をかけた女性に無視されたことに腹を立て、その女性に暴力を振るう映像がネット上にアップされた。この映像は当然に炎上したが、会社や本人はネットユーザーに特定されなかった。

#4 問題発言について「言葉足らずで反省している」あるいは「不快に思う人がいたら申し訳ない」と早期に謝罪したところ、こうした謝罪そのものが炎上したケースがある。

2023年6月号

10

以下の記述で正しいものはどれか。*正解は一つです。

#1 非通知あるいは公衆電話など匿名性の高い電話での爆破予告などの“脅し”は、逮捕など検挙までに、数週間以上要するといえる。

#2 特定の企業や商品に関して信用を低下させるようなデマを流したとしても、実際にそのデマで株価や売上が下がるなどの損害が生じなければ、信用棄損罪は成立しない。

#3 個人や会社の信用や評価を下げる指摘をネット上に拡散させたとしても、それが事実であれば信用毀損あるいは名誉棄損の疑いで捜査を受けることはない。

#4 警察が暴力団と結託し事件を起こした疑いのある会社の社名を発表したところ、当該企業が警察発表により株価が下落し100億円以上の損害が生じたとして警察を被告とする民事裁判が提訴されたケースがある。

2023年5月号