問題
1

以下は、事故・事件その他のトラブルを認知した際の初期対応であるが妥当でないものはどれか。*正解はひとつです。

#1 初期対応では、スピーディーに情報を収集し整理することが大切である。この情報の収集・整理に当たっては、「誰に対して」、「どうして」、「何のために」をキーワードにした説明あるいは謝罪を意識することが大切である。

#2 初期対応では、初期対応に当たる関係者間で想定した“最悪事態”を共有することが大切である。この最悪事態は、“起きてはならない事態“に“あってはならない問題“が指摘される事態といえる。

#3 初期対応では、情報開示が大切である。情報開示のタイミングは、当該不祥事・トラブルが「いつ発生したか」、「なぜ発生したか」、「その影響はどの程度か」の3つが概ね判明した時点である。

#4 初期対応における謝罪は、早期に行うことが望ましい。ただし、事実関係が正確に把握できないタイミングでの謝罪であったとしても「ご迷惑並びにご心配をおかけし申し訳ありません」旨の抽象的謝罪は避けることが妥当といえる。

2025年3月号

2

社員Zの報告)

昨日、帰宅途中の電車内で見ず知らずの乗客とトラブルになり、手を出してしまった。結局、警察署に連れていかれた。警察署で事情聴取を受けたので、正直にトラブルになった経緯を話した。その日の夜に警察署から自宅に帰ることができた。

以上の報告を受けたA部長による当該社員に対するヒアリングに関する以下の記述のうち妥当でないものはどれか。*正解はひとつです。

#1 たとえ業務外であったとしても、警察沙汰になるようなトラブルを起こしてはならないことは当然であると指摘し、反省しているかを確認した上でヒアリングを開始した。

#2 社員Zは手錠をかけられてはいないと説明したので、事情聴取に当たって警察官から「言いたくないことは言わなくてもよい」と言われたかを聞いた。

#3 社員Zは指紋やDNAを採取されることはなかったと説明したので、警察署に家族を呼ばれたかを聞いた。

#4 トラブルが起きて警察が来るまでどこにいたか、あるいは警察署に行くまでの経過を聞いた。

2024年6月号

3

以下のリスクまたは危機の管理に関する記述のうち正しいものは、何個あるか。

#1 「循環型危機管理」とは、普段、有事、収束時の3つのフェーズにかかる実践状況を、PDCAの循環により適宜アップデートさせていく取組みをいう。

#2 「コンコルドの誤り」とは、スピードを重視するあまり、計画や実践が杜撰なものとなり、事故や損害を生み出すことをいう。

#3 リスク管理(危機管理)で意識すべき責任は、法的責任と社会的責任があり、前者が裁判所で認定されるという点以外、両者の性質は共通している。

#4 報告3原則とは、「悪い報告ほど早く」、「とりあえず報告(詳細が不明であったとしても概要だけでも報告)」、 「迷った時ほど報告」である。

2023年4月号