性的姿態撮影等処罰法が定める撮影罪

弊社のニュースレター(インテリジェンス10月号)に撮影罪をテーマにしたクイズを出題しました。

□出題の趣旨

本年6月にいわゆる「性的姿態撮影等処罰法」が成立し、翌7月に施行されました。この法律違反は、これまで盗撮に適用されるケースが多かった迷惑防止条例違反とは、罰則の重さほかに大きな違いがあります。そうしたことなどから警察の扱いにも違いが生じると考えられます。この違いを意識しておくことは、業務外の個人非行の初期対応等を最適化するために特に大切です。そこで今回は、撮影罪と盗撮の違いを取り上げました。

なお、本問では、撮影罪を性的姿態撮影等処罰法に定める犯罪、盗撮を東京都迷惑防止条例に定める違反行為とします。

以下は、撮影罪と盗撮の違う点または同じ点に関する記述であるが、誤りはどれか。

注) 誤りはふたつあります。

#1 撮影罪も盗撮も現行犯逮捕はできる。しかし、現行犯逮捕ができない状況では、両者ともにあらかじめ用意された逮捕状がなければ逮捕はできない。

#2 撮影罪は実名報道されるおそれが、迷惑防止条例違反よりも大きいといえる。

#3 撮影罪は、勾留(逮捕・留置に引き続く強制的な身柄拘束、最長20日間)される可能性が大きいといえる。

#4 撮影罪も盗撮も未遂であれば、処罰の対象とならない。